日日是好日

ただ、花のようでありたい

ポラリス

 

 

 

ポラリス、すなわち北極星

 

地球から見て、北極星ほほとんど

動かないように見えるらしく、

不動の星と言われているみたいだ。

 

 

 

 

君はポラリス

 

 

そんな題名の小説があったな。

 

 

 

そんなふうに誰かに言われたら泣いちゃうな。

 

 

その人にとっての、目印みたいな。

道しるべだと言われてるみたいで。

 

 

いつもそこにあるものが、

ある日急に消えることを想像することが増えた。

 

日常に当たり前は存在しなくて、

そんなことは今までも沢山の人が

言い続けてきたことなのに、

人はまたそれを忘れてしまう。

 

 

 

日常こそが思い出になり得ることのほうが

多いと気づいたのは大人になってからだ。

 

 

オシャレして出かけた素敵なとこより、

何でもない日にファミレスで食べたものとか

姿とか帰り道のほうが覚えている。

 

 

 

 

 

ポラリス

 

 

あたしにとってのポラリスはなんだろう。

 

 

秋の空は空気が澄んでいて、

夜も沢山の星が見える。その中に浮かぶ不動の星。

 

 

 

君が帰り道に思い出すのは誰だろう。

 

 

 

そんなことを思いながら歩く夜道。

 

 

オリオン座の真ん中3つの星に願うのは

いつも大体同じこと。

 

きっと星たちも飽き始めているだろう。

 

 

 

ずっと消えないでそばにいるなんて

不可能だと思っているけど。

不可能だと思うことだから、可能にしたいと

思ってしまうのは人間らしくて良いね。

 

 

 

ずっと消えないでいたらいいね。

 

目に見えないぐらいの星たちは

誰にも気付かれずに消えてしまうことがある。

 

 

 

 

目に見える今を、君を、大切にできるよう

あたしは今日も明日もその先も

不動の星が浮かぶ空に、

オリオン座の真ん中3つの星たちに、願う。